古今亭菊之丞に聞く「神楽坂落語まつり」の見どころ

「神楽坂落語まつり」のプロデュースを務める古今亭菊之丞師匠は、14年目を迎える「神楽坂毘沙門寄席 菊之丞の会」を開催してきました。今回は4月に開催された「菊之丞の会」にお邪魔させていただき、「神楽坂落語まつり」についてお話を伺ってきました。

「神楽坂落語まつり」初めての女性出演者だけの会

——今回の神楽坂落語まつりの顔付けなどについてお聞かせください。まずは毘沙門寄席の昼席。今回は女子会ということになっています。

今まで、この毘沙門寄席の歴史の中で女性出演者だけを集めた会がなかったんですよ。まずそれを一つやってみようということ。それと、たまたまうちの一門の駒子が昨年、真打になりました。駒子は私の姉弟子である菊千代の弟子なんです。そういうことが重なりました。最近は女性の芸人さんが大変増えてきてました。実は菊千代が最初の女性真打になったのですが、この方を筆頭にしてどんどん増えてきていますから、女性出演者だけを集めた会が神楽坂にあってもいいのかなと。昼席は駒子のお披露目も兼ねて、最近話題の二つ目の女性を集めてみました。

——女性の落語家も、男性に負けないくらいに活躍されています。
女性が真打になって、まだ歴史が浅いんですよね。30年経っていないわけですから。落語はそれこそ300年、400年の歴史がある。そのなかでの30年ですから、まだこれから型を磨いていくのだと思います。その最中でも男性陣に混じって、遜色なくやっていらっしゃいます。

今年のテーマは「古今亭の逆襲」!?

——一方の夜席はいかがでしょうか?

志ん輔師匠は、古今亭でも活きのいい志ん朝一門でシンボル的な方ですし、引っ張っている一人ですよね。神楽坂の鮒忠という店で落語会をやるなど、もともとこの街にゆかりがあるみたいです。「神楽坂といえば志ん朝、志ん朝といえば神楽坂」ですから、その高弟を筆頭に、大変活きのいい、脂が乗っている古今亭の中堅を揃えました。
——昨年の神楽坂落語まつりのあとで「2019年は古今亭で推していきたい」とおっしゃっていたそうですね。
私がたまたま監修をやっているNHK大河ドラマ「いだてん」で、志ん生という人がだいぶ脚光を浴びています。書店に行けば志ん生コーナーがあったりする。この神楽坂で、全面的に古今亭を出したらこういう形になっちゃっいました。今年のテーマは「古今亭の逆襲」ですから(笑)、いつまでもだまっちゃいねえぞ(笑)っていうテーマですから。

牛込落語会は鉄板の3人

——牛込落語会はいかがでしょうか?

昨年はだいぶ走り過ぎましたので、今年はオーソドックスに鉄板の……自分が入っていて口野暮ったいんですが、正蔵師匠、市馬師匠、花緑師匠という鉄板の3人にお伺いしてみました。市馬師匠は落語協会の会長で、正蔵師匠は副会長。協会のシンボル的な方を3人集めてみました。
——それぞれの見どころを教えてください。
昼席の正蔵師匠はメディアで大変人気の方。お年寄りの方でも聴きやすい正蔵師匠を観ていただきます。夜席は柳家の“本寸法”をじっくり楽しんでいただく、そういうテーマです。市馬師匠と花緑師匠は仲がいいはずですし、正蔵師匠と私はよく一緒に二人で会をやらせていただいたり、飲んだりと仲がいいんです。ここ2年の牛込落語会はお披露目があったり、ベテランに出てもらったりと、マンネリを打破しようといろいろと考えてやってきました。今回は原点に戻って、本来の姿になりました。

神楽坂のお客様はいつも前のめり

——今回で11回目を迎える「神楽坂落語まつり」ですが、客層が変わってきたと感じたりしますか?

激変はないと思いますが、とてもいいお客様なんです。いつも前のめりで、「楽しもう」「聴こう」というお客様が集まっていらっしゃる。非常に楽しみにしていただいているので、私もとても話しやすいですね。
(取材・文&撮影:「神楽坂伝統芸能」実行委員会事務局 深澤琢磨)